慎吾君のやすらかな夜






〜慎吾君のやすらかな夜〜







 翌日 AM0時30分頃

 満足そうな彼の寝顔。 
 夢の中で誰を抱いているのだろう?
 彼のぬくもりをもっと感じたくて、身を寄せる。
 彼が微笑む。
 幸せそうに。
 懐かしげに。
 名前を呼ぶ。

「…美月」

 彼は眠る、おだやかに。
 私は見つめる、彼の寝顔を。
 私の胸を不安が押し潰そうとする。
 苦しくて、私は瞼を閉じた。
 それからしばらくして、私も夢の世界へと旅立つ。
 その日に見た夢は、私が…初めて、彼……に――。






   FIN