サンタの秘密はユメのナカ?
「NANA、待ったか?」
「ううん、私も今来たところだよ」
多分嘘だろう。
NANAは解散してみんながいなくなったのを確認したら、すぐこの場所に戻ってきたに違いない。
でもわざわざ「本当はもっと早く戻ってきてただろ?」なんて問いただす事もないか。
…お礼もかねて、後でたっぷり可愛がってやるか。
「さてと。2人っきりになった事だし…NANA、思う存分デートしようぜ」
「うんっ!」
NANAは俺の腕にギュッとしがみ付き、肩に自身の頬を摺り寄せてきた。
さてと。
今の時間は…午後5時か。
あいつとの約束まで、あと2時間。
それまでNANAは、俺だけのものだ。
そして俺も、NANAだけのもの。