サンタの秘密はユメのナカ?
 ――コンコン。

 る直前に、ノックの音が割り込んできた。 
 NANAはビクリと肩を跳ね上がらせ、身をすくませた。
 薄明かりの中ふと腕時計を見ると、時計の針は7時を指していた。
 約束の時間だ。
 畜生…せっかくいいところだったのになぁ。
 俺はNANAを置いたまま入口に向かい、電気を点けてからドアを開けた。
 そこに立っていたのは、予想通り約束の人物。
「よう。今日はありがとな。さ、入れよ」
「お、お邪魔します…」
 まあ確かに邪魔したなぁ…なんて事を考えながら、俺はそいつを迎え入れた。
 そいつと一緒に戻ると、NANAは首をかしげてこっちを見つめていた。
 突然、背中が誰かに引っ張られる。
 まあ誰かっていったって、1人しかいないんだけど…。
 首を回してみると、なぜかそいつは俺の背中に隠れていた。
「お前なー…」
 俺は呆れてため息を吐き、そいつの背中に手を回し、服を掴み、グイッと引っ張って前に放り出す。
「わわっ」
 多少よろけながら、そいつはNANAの前にその姿を晒した。
 NANAは思わず目を見開く。
「な、七瀬!?」
「あ、あはは…その、メリークリスマス。姉さん」



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