秘密のParty Party FINAL
深夜の出来事、もしくは夢。
目が覚めて最初に聞こえたのは虫の鳴き声。
重いまぶたを開けても、視界は闇に包まれたまま。
寝る前は冷房でほどよく冷えていた部屋だけど、今はちょっぴり寒いような…。
確か眠ってる時は体温が下がるから…えっと、つまり…。
ブルブルと身体が震える。
…そうだ、つまり…おトイレに行きたい。
ベッドから下りると、ひんやりとしたフローリングの感触が足の裏に伝わる。
さらに歩き出すと、少しずつ頭が冴えてくる。といっても、やっぱりまだ眠いけれど。
トイレで用を足した後、私は部屋に戻った。
温子伯母さんを起こさないよう、音を立てないようにドアを閉める。
温子伯母さんのベッドは…。うん、起きる気配は無い。動いてないもん。
再びベッドに入る前に、私は何となく窓の方へ向かった。
新鮮な空気が吸いたくなって、ガラリと窓を開ける。
するとムワッとしたあたたかい空気が入り込んできたけれど、ちょっぴり気持ちいい。
「こんなに――」
気のせいだろうか、それとも夢なのか、この部屋にいないはずの慎吾君の声が聞こえた。
ふと窓の外を見下ろすと、木陰で2人分の人影が動いていた。
「――気持ちいいのなら、はっきり――――感じて――。ほら、こんなに――」
ん〜…。何だか私とHしてる時みたいな感じで喋ってるなぁ…。
まあいいや。あまり長い間窓を開けてると、暑くて温子伯母さんが眼を覚ましちゃうかもしれない。
私は窓を閉じて、ベッドの中に潜り込んだ。
頭をもうろうとさせていた眠気が、すぐにまた大きくなって、私を夢の中へと誘った。