秘密の日記を見ませんか?〜美月の場合〜
突如、視界が暗転する。
「なっ、何っ!? 停電っ!?」
漆黒の闇。
ゾクリと背筋を冷たいものが走る。腕に鳥肌が立つ。冷や汗が流れる。
奇妙な圧迫感が、背後から迫ってきた。
息ができない。
この感覚は何?
何かが、あたしの髪をかすめた。
「もうっ……美月ちゃんったら。いけない子……」
耳元で囁かれた優しげな声は、あたしの身体を縛りつけた。
そしてあたしの耳の上に、柔らかく濡れた何かが触れる。
これは……手だ。
誰の?
声も、手も、誰のものか知ってるはずなのに、答えが喉元に詰まって出てこない。
「仕方ないなぁ……。許して上げるから、もうこんな事しちゃダメだよ?」
全身びしょ濡れの誰かが、背後からあたしを抱きしめた。
いや、濡れているのはあたし? 全身から汗が流れている。
ゴクリと息を飲み、あたしは背後を振り返った。
まるで幽霊のように、闇の中で若